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小田 将広*; 玉置 昌義*; 松林 政仁; 森 千鶴夫*
日本原子力学会誌, 39(8), p.647 - 656, 1997/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)冷中性子によるラジオグラフィでは通常用いられている熱中性子ラジオグラフィと比較して冷中性子領域における干渉性散乱の消失による断面積の低下、1/則による断面積の増大などが特徴として表現される。このため熱中性子を用いた計算機断層撮影(CT)と異なり、冷中性子CTでは均質な試験体を撮影した場合でも再構成画像は不均質なものと提示されることがある。この問題を解決するため二つの方法を提案・検討した。一つは、試験体物質の中性子透過曲線に基づき投影データの中性子透過率が厚さゼロに外挿した減衰係数を用いる方法で逆関数と呼ぶ。他方はベリリウム等の中性子フィルタを用いて冷中性子ビームのスペクトル幅を狭め、物質のスペクトル依存による減衰係数の変動を低減する方法でスペクトル調整法と呼ぶ。両補正法とも冷中性子CTの定量性向上に有効であることが実験的に確認された。
赤岡 克昭; 宮部 昌文; 音部 治幹; 若井田 育夫
no journal, ,
これまで、元素分析にはレーザーブレークダウン発光分光(LIBS)を、同位体分析にはアブレーション共鳴吸収法を適用し、二つの方法を組み合わせることで核燃料物質等の元素・同位体組成の定量分析ができることを示してきた。しかし、異なる方法を組み合わせる点では煩雑性があった。元素組成、不純物分析と同時計測で、LIBSによる同位体分析が可能となれば、より簡便・迅速な分析が実現できる可能性がある。そこで、スペクトルが比較的単純なマグネシウムを用いた時間分解分光により、LIBSにおけるスペクトル幅の出現特性を観測し、ウラン等の同位体検出の可能性について検討した。その結果、スペクトル広がりの主要因がシュタルク広がりであることが明らかになり、観測遅延時間を遅らせることでドップラー広がり程度まで狭められる可能性があることが示された。ウランに適用すると、ドップラー幅が1/3となることから、2pm以下の幅となることが予想される。以上のことから、観測遅延時間を更に遅らせ、かつ、分光器の分解能を現在の4倍である1/200,000程度とすることで、2pm程度までの同位体シフトを持つウラン やプルトニウムの同位体が観測できる可能性があることが示された。
赤岡 克昭; 宮部 昌文; 音部 治幹; 若井田 育夫
no journal, ,
核燃料物質の遠隔分析技術開発においては、レーザーブレークダウン発光分光(LIBS)におけるスペクトルの観測幅の制限から、元素・不純物分析にはLIBSを、同位体分析にはアブレーション共鳴吸収を適用し、二つの方法を組み合わせることで核燃料物質等の元素・同位体組成の定量分析が可能であることを報告してきた。この方法は確実に分析できる一方、異なる方法を組み合わせる点では煩雑性がある。そこで、スペクトル観測幅に着目したLIBS試験を行い、同位体観測の可能性について評価した。ジュラルミン中のMgのスペクトル幅と波長シフトの時間依存性について測定した結果、レーザー照射後、観測時間が遅れるにつれて、スペクトル幅が狭くなると共にシフトしていた中心波長が一定値に漸近していくことがわかった。この現象は、レーザー照射初期においては、プラズマ中の比較的高密度の電子によるシュタルク効果の影響を受けていたためと考えられる。観測時間を遅らせて電子密度が下がれば、シュタルク広がりがドップラー広がり程度までに抑制され、原理的により幅の狭いスペクトルが得られる可能性がある。これをUに適用した場合、スペクトル幅として2pm程度となることが予想される。以上から、観測時間を遅らせ、分光器の分解能を現在の4倍程度に高めることにより、UやPuの同位体をLIBSにより直接かつ簡便・迅速に観測できる可能性があることがわかった。